読書

読書の技法 佐藤優著【感想】

佐藤優さんの『読書の技法』を読んだ。

この人、よく本屋さんで本が平積みになっているのも見かけたり、雑誌でコラムを書いていたりするのを見かけるけど、本書の中でこの人の生活を見てみると、凄い迫力と常人離れしたインプットとアウトプットをしていることが分かりました。

 

月1000枚を超える原稿を執筆し、読書の時間は平均6時間、どんなに忙しくても4時間は確保。睡眠時間は4時間程度という、これは常人には真似出来ないレベル。『知の巨人』という通称が佐藤優さんにはあるようですが、そう言われるのも納得です。

 

佐藤さんのインプットとアウトプットは歴史や哲学に基づく政治だったり世の中の流れを考察していくことなのかなというのが、本書を読んでの印象です。

 

とはいえ、別に佐藤優さんになる必要もなく、インプットとアウトプットに使える手法を1つでも2つでも盗めればいいかと思いました。あと、こんな異次元のインプットとアウトプットをするおじさんがいるんだから、自分はまだまだだなと思えたのは良かったです。

 

そんな、『読書の技法』を読んで、気付いたことですが・・・

 

・一般の人でも1、2時間は読書をすること

これはジェームス・スキナーの成功の9ステップのCDでも言っていたことですが、1日1時間を自分の専門分野の本を読むことに使えば、10年後には業界のエキスパートになることが可能。今の仕事をして10年して、そうなっていないのであれば勉強不足。

 

と言っていましたが、たしかにそうかもしれません。佐藤優さんのように1日6時間も読書をするのは、なかなか真似できませんが、1、2時間くらいならできそうなものなのに、それをしない人がほとんどというのが現実であり、だからこそ、その時間をとれる人は抜きん出ることができるのですね。

 

・基礎的な教養を持つことは頭の良さの土台になるのかもしれない

「読書の技法」を読んでいて感じたのは、佐藤優さんという人は本当に学校で学ぶような基礎的な学力を徹底的に固めて土台を作っているなと感じたことです。英語をはじめとした外国語、数学、歴史など非常に徹底しています。

 

とても地味な勉強だと思いますが、異次元的なインプットとアウトプットができる土台として、基礎学力を固めていることが、うまく働いているかと思いました。

 

特に、お昼になると執筆をする集中力が落ちてくるので、そんなときは仮眠をとるか語学の勉強か数学の問題を解くということを読んで、この人は頭がおかしいのかと一瞬目を疑いましたが(笑)、それがまた違いを作っているのかもしれません。

 

毎日外国語に触れることを佐藤さんは推奨していて、外国語に触れない期間が1ヶ月以上続くと語学力が急激に減退するそうです。日本の小説の外国語訳を読むことで、語学力を向上させることができる。村上春樹の「海辺のカフカ」、遠藤周作の「沈黙」、夏目漱石の「吾輩は猫である」などが外国語で読むと語学力向上になる小説として例に挙げられていました。

 

・仮眠をうまくとることで効率をアップできる

仮眠をとることの有効性は樺沢紫苑さんの本などでもよく見かけますが、佐藤優さんも眠くなったら無理せずに仮眠をとっているようです。やはり仮眠の効用は凄いです。無理に寝ずに、限界まで来たところで15分から30分程度寝ることで自然と起きて集中力を回復できるのかなと思いました。つい寝すぎてしまうので検証します。

 

仕事中に睡魔が襲ってきたらすぐに仮眠。睡魔の目安はキーボードを打っていて、眠くて打ち間違いが続くとき。あるいは読書で同じ行を何度も目で追って読書が進まなくなったとき。15分から30分程度で目が覚めるそうです。

【まとめ】

常人離れしているようで、やっていることは極めてシンプル。

学ぶことを極めていくと、これだけの成果を出すことができるんだということが、「読書の技法」を読んでみてひしひしと伝わってきます。

1つ1つ、できることからやっていくことにします。

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
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