かなり具体的な数字がタイトルにあり、そういうコンサルタントを目指したい人にとっては思わず手に取らずにはいられない1冊では?
特に法人コンサルティングに特化して著者は経験を積んでいるようで、法人コンサルに関する記述が多かったですが、一般的なコンサルティングの手法や集客方法などの記載も充実していて、コンサルティングを1つの収入の柱にするにあたって、勉強になった1冊でした。
特に以下の5点がなるほどと思ったポイントです。
1、コンサルタントの4つのモデルについて
①プロジェクト型
②アドバイス型
③ワークショップ型
④パートナー型
問題解決にフォーカスするか?
企業のビジョンにフォーカスするか?
契約期間が長いか短いか?
によって、4つのモデルに分類していました。
個人的になじみがあるのはアドバイス型。会員制のコンテンツを長期間に渡って継続してもらうことを目的とするビジネスモデルですね。
一方で、著者はパートナー型のコンサルティングを推奨しています。パートナー型のコンサルティングは相手の企業のビジョンにフォーカスして長期契約を結んでいきます。会社のビジョンを実現するためのパートナーとしてコンサルタントが関わっていくというモデルです。
著者の和仁さんは駆け出しの頃でも月額15万円、今では月額30万円以上というコンサルティング報酬をこのモデルで得ているそうです。
2、講師や仲間への成果報告の頻度を多くする人は伸びる
これは誰かから学ぶときに、特にビジネスを学ぶときに本当にそうだなというのが、成果報告です。成果報告をよくする人が伸びるというのは、本当によく聞く話です。だからこそ、自分も誰かから学ぶときはそれをする側にまわります。
3、魔法の言葉
「社長、これだけ順調にいっていると、悩みなんか、ないですよね?」
「なぜ、そう考えるんですか?」
「そのように考えるに至った背景を、もう少し詳しく聞かせていただけますか?」
といった、コンサルティングをするときや、契約をとるときに使えるフレーズがいくつか紹介されていて、これは使えそうです。上記の3つは結構使う場面が多そう。
4、お金の流れを見える化するコンサルティング
コンサルティングの内容は社長の悩みを解決することが主な仕事になってきますが、その中でも特に割合として多いのが、お金の流れを見える化することなのだそう。
たしかに、知り合いの社長を見ていても意外と自社のお金の流れがどうなっているのか理解していなくて、だからこそ売上は上がっているのに不安になったりするケースは結構あるように思いました。
そこを明確にして一緒に今後のことを考えていけるようなコンサルティングができれば、たしかにある程度の規模の会社であれば、コンサルティング料を払う価値があるかもしれません。
5、1年間取り組んだことをコンサルティング履歴一覧表にまとめる
コンサルタントとしての仕事を見えるようにしておくことが推奨されていました。
この、やったことを一覧にしておくことは、いろんな場面でやっておくと使えるものだと思うので、とても良いと思いました。
【感想】
パートナー型のコンサルタントとして、長く社長さん・会社と付き合っていく。そのために会社のお金に深く関わるような立場をとり、重要な仕事をすることで高額な報酬でも長期的に支払ってもらうことができるのが、1つの理想的なコンサルタントのモデルだと感じました。
ほかにも、いくつものコンサルタントとしてのモデルが紹介されていたので、どういうコンサルタントになりたいのかを明確にする意味でも読んでおいてよかったです。