いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本 深田浩嗣著【レビュー】

目安時間:約 7分
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前回、「鬼速PDCA」の記事を書きました。

今回記事に書く「いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本」も、PDCAと深い関係のある1冊。特にウェブサイトにおける「コンバージョンの最適化」に特化した珍しい1冊です。

 

【そもそもコンバージョンとは何なのか?】

 

コンバージョンというとインターネットやセールスなどに関わっている人以外は、何を言っているのかよくわからないかもしれません。コンバージョン(conversion)というのは転換、変換などを意味します。サイトを訪れた人がどのくらい購入するのか?その成約率のことをコンバージョンレートと言うことが多いです。

 

一方で、必ずしも購入のみがコンバージョンになるわけではなく、アクセスに対する無料登録や資料請求や問い合わせの数がコンバージョンと考えることもあります。ウェブマーケティングをしていく上で、いま行っている活動がどのくらい効果的なのか?その指標としてコンバージョンを見て、より効果的に成果につなげていく仕組みを作るのがコンバージョン最適化です。

 

【いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本 目次】

 

Chapter1 間違いだらけのコンバージョンを正しく理解しよう

 

Chapter2 コンバージョン改善の失敗事例に学ぼう

 

Chapter3 コンバージョン最適化を「構造」から捉えよう

 

Chapter4 サイトのタイプ別にKPIツリーを考えよう

 

Chapter5 対処する課題を適切に決めよう

 

Chapter6 課題解決のための施策を決めよう

 

Chapter7 施策の最適化に取り組もう

 

Chapter8 コンバージョン最適化のプロセスを回そう

 

Chapter9 これからのデジタルマーケティング

 

【キーワード 最適化の3つの階層】

  

この本の大きなテーマが「CROPフレームワーク」という考え方を使うものです。どういうものかというと、コンバージョン最適化のプロセスの全体像を俯瞰的に眺め、今自分たちが何をやっているかを理解して迷子にならないための地図の役割を果たすものです。

 

このCROPフレームワークは3つの層からなり、

 

マネジメントレイヤー・・・対処する課題を決める

 

プロジェクトレイヤー・・・課題を解消する施策を実施する

 

コンポーネントレイヤー・・・施策を最適化する

 

のそれぞれにあたります。従来の施策は、ほぼプロジェクトレイヤーに該当する業務であることが多く、今本当に向き合うべきなのがどのレイヤーに当たるのかを考えることがとても重要だそうです。

 

【キーワード KPIツリー】

 

本書で扱っている「CROPフレームワーク」を実施するにあたって、とても重要な概念が「KPIツリー」です。KPIというのは、それぞれの場面で測定できる指標のことを示すもので、これも「鬼速PDCA」などにも登場した、PDCAサイクルをまわすにあたっては大切なツールです。

 

このKPIをツリー状にして、どの数字がどの数字に関連しているかを示しているのがKPIツリーです。例えば、

 

売り上げ=訪問者数×購入率×注文単価

 

このうち

 

訪問者数=新規訪問者数+リピート訪問者数

 

といったように、各要素を細分化していき図式化します。このKPIツリーを丁寧に作り込んでいると、あとからの改善が楽になります。

 

【実践できそうな学び】

 

かなり骨太な1冊なので、これを1つ1つ実践していくのは一苦労だと感じました。その中で、比較的簡単に取り組めそうな学びを3つまとめます。

 

1、「マジックナンバー」の存在について

累計閲覧PVが「7」を超えた訪問者は、それ以下の訪問者に比べて購入率が2~3倍になる。といった、特殊な数字が分析をしていく中で見つかることがあるそうです。それを「マジックナンバー」と呼び、マジックナンバーが見つかれば、訪問者を「マジックナンバー」に到達させるための施策を考えていくと効果的ということになります。

 

2、目標値の決め方について

目標値の決め方には決まったやり方はないものの、著者の深田さんのおすすめは「3年後にこのくらいの規模にしたいから、今年はここまで狙おう」というようなトップダウンアプローチの決め方だそうです。

  

「前年比10%アップ」といったボトムアップアプローチだと、保守的になってもっと高い成果が得られるはずの可能性を潰してしまう機会損失が考えられるそうです。

 

3、試行錯誤はスピード重視

実施コストが低ければ、分析や仮設立案に時間を使うよりも、どんどん試して実際のデータから学ぶサイクルを回す。例えば「メール配信の最適な時間帯」を最適化する場合、1時間ずつ配信時間をずらして0時~23時のすべての時間で配信してみる。

 

ただし、当てがないなりに仮説は立てておき、配信後には「なぜそうなったか?」も新たな仮説とする。これまでは「この時間帯がいいんじゃないか?」と経験に基いてなんとなく決めて、仮説は立てていたといえば立てていたけど、それでは憶測での行動にしかならず、本当に効果的な施策にたどりつきにくい行動をしていたかもしれないと感じました。

 

【感想】

「いちばんやさしい」というわりには、ずいぶん難しいなという印象です(汗)

とはいえ、コンバージョン最適化を行うことができれば、同じ労力をかけて集客をしたことに対する効率が良くなり、長期的にそのサイトを運営していけばいくほど、長い目で見たときの収益は最適化をしたほうが良くなっていくことになります。

 

「コンバージョン最適化」がテーマの1冊ではありましたが、結局は数字を測定して目標とかけ離れている部分を目標に近づけていくための施策を考えて、考えた施策を実施して、行動したことによって生じた結果を振り返って改善をしていく。

 

というPDCAサイクルを結局はまわしていくサポートになる考え方だと思いました。「鬼速PDCA」の手法の方が個人的にはしっくり来る感じはするのですが、とても新鮮な考え方を学ぶことができたので、自分自身のPDCAサイクルを確立していく中で、取り入れる価値のあるノウハウは読みとることができました。

 

まずは、PDCAサイクルをまわせるようになる。ということが、今の私には必要なことのように思います。

いちばんやさしいコンバージョン最適化の教本 人気講師が教える実践デジタルマーケティング 「いちばんやさしい教本」シリーズ
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守屋信一郎

名前:守屋信一郎

2005年からインターネットビジネスを開始し大学院を中退して独立。この経験を書籍として出版した『インターネットに就職しよう!』(青月社より2010年に発行)はAmazonベストセラーランキング2位を獲得。
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