性格診断

エニアグラム入門書「9つの性格」の要約まとめ

鈴木秀子さんの著書「9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係」を読みました。

性格診断テスト、エニアグラムの入門書とも言える一冊です。

エニアグラムとは?

エニアグラムは人間をタイプ1からタイプ9まで、9種類の性格の中からどれか1つに分類していく性格診断ツールです。

およそ2000年前のアフガニスタン地方が発祥となる理論で、その後1950年以降にアメリカの心理学者たちによって数々の検証がされました。

また、カトリックの司祭や神学者の人たちによって、数年にわたって約10万人を対象にエニアグラムを検証。

そのうち3万人に関しては追跡調査も行っていく中で、体系化をされてきた理論になっています。

膨大なデータと検証のもとに活用されている適性診断理論ということで、かなり信憑性がありそうですね。

あくまでも性格タイプ分類は、エニアグラムの体系の入り口にすぎないようですが、まずは本書では各タイプの解説と基本的な活用方法が示されています。

そんなエニアグラムが目指すものは、通常時でも、ストレス時でも安定時でも、自分の肯定的な面を発揮する能力を身につけること。

いかなる状況でも崩れないバランス感覚を獲得すること。

どんなタイプにも長所と短所があります。

長所はそのまま伸ばし、短所から受ける悪影響は最小限にとどめるようにする。

そのためのヒントが得られる1冊になっています。

・自分が本当はどういう性格なのかを言語化したい

・どうすれば幸せを感じられるのか知りたい

・自分の適性を活かして仕事でもっと成果を出したい

・人間関係をもっとよりよいものにしたい

・自分の苦しみを楽にしていきたい

こういった方は、本書でエニアグラムを学び、自己理解を深めていくことで解決の糸口が見つかるかもしれません。

エニアグラムの9タイプ

エニアグラムには9のタイプがあります。

それぞれのタイプに特徴的な性格があり、さらに悩みや苦しみの根源となる「囚われ」という思い込みがあります。

まずは自分のタイプを知り、さらに自分が何に囚われているのかを知ることで、どうしていけば生きやすくなるか?

また、どうすればいっそう自分の力を発揮できるようになるかもわかってきます。

それぞれのエニアグラムのタイプは以下のとおり。

  • タイプ1 完全でありたい人
  • タイプ2 人の助けになりたい人
  • タイプ3 成功を追い求める人
  • タイプ4 特別な存在であろうとする人
  • タイプ5 知識を得て観察する人
  • タイプ6 安全を求め慎重に行動する人
  • タイプ7 楽しさを求め計画する人
  • タイプ8 強さを求め自己を主張する人
  • タイプ9 調和と平和を願う人

私自身はタイプ5の「知識を得て観察する人」が一番当てはまりそうです。

タイプ5は空虚さを避けるという「囚われ」を持っているようです。

そして、その空虚さは知識を得ることによって埋めようとしていき、他者と関わることを避ける傾向にあります。

積極的に知識を得ようすることは、良い面もあります。

しかし、感情を切り離してしまうことで、人間らしい生き方から外れて結果的に損をしてしまうことも出てきそうです。

また、知識を得ることで満足してしまい、行動をしないと何も起こりません。

知識を得ることそのものが目的であれば良いですが、もっと素晴らしいことが起きる可能性を捨てて知識を得て満足してしまうのはもったいないことですよね。

バランスをとる

自分のタイプの「囚われ」が強化されると、特定の別のタイプの弱みが表に出てくることがあるようです。

例えば、タイプ5の「囚われ」が表に出ると引きこもりになって人を避けるようになり、くるうしいことを回避して空想的な世界に遊ぶというタイプ7の弱みが出てきます。

これは、たしかに自分にも当てはまることがあります。ゲームにハマって、受験や仕事に割く時間が減ってしまうこととか。

一方で安定した状態のときは、タイプ5の人はタイプ8の良い面が出てくるようです。

タイプ8は「強さを求め自己を主張する人」ですね。内にこもるのではなく、他者と関わったり自分の意見を言ったり、積極的に行動できるようになっていくのです。

たしかに、人と会ったり積極的に行動すると、良い結果につながることが多いです。

強みや才能を活かす診断テストでは、ストレングスファインダーや、ウェルスダイナミクスなど「自分の強みを活かす」ことを目的としているものもあります。

一方で、エニアグラムは「バランスをとる」ことを推奨します。

実はこれ、ほかの理論と矛盾しているわけではないんですよね。

ウェルスダイナミクスでも、自分の適性にとらわれてしまうと、本来の力を発揮できなくなってしまうと考えます。

むしろ、自分の持っている性格は自然と活用できるもの。すでに活用できているケースも多いです。

もちろん、自分を押し殺してストレスを感じているなら、まずは自分本来の性格を取り戻して自然でいられるところを目指すのが良いでしょう。

自分の性格に納得できたのであれば、そこからよりバランスがとれて幸せな人生に向かえる行動を模索していくのに、こういった診断ツールを使うのがとても便利ではないでしょうか。

自己理解を深めるために最適な1冊

「9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係」は自分のことを知り、自己理解を深めるには最適な1冊です。

特に、どのような方向に進むと好ましくない状態に向かうのか?

どのように進めば好ましい状態に向かうのか?

自分の能力を生かしていくためのコツが余すところなく示されています。

特に、はるか昔からの検証の蓄積と歴史があるところは、エニアグラムの説得力を大きなものにしていますよね。

現状を知るだけでも、次にどうすればいいかを考えるきっかけになります。

まずは、

なお、本書はKindle Unlimitedに登録していれば、無料で読むことができます。

Kindle Unlimitedにはエニアグラム関連の書籍も何冊かまとめて読むことができます。

エニアグラムのことを一気に学びたい場合は、Kindle Unlimitedを活用してみてはいかがでしょうか?

なお、エニアグラムのような性格診断テストに興味がある方は、私の専門分野であるウェルスダイナミクスも合わせてチェックしてみると面白いと思います。

ウェルスダイナミクスの解説記事はこちら。

また、私自身がウェルスダイナミクスを使った体験談の記事もあります。合わせてご覧ください。